案件５

DATE ： 2009･2･11
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name = H.M氏

【お問合せ内容】

現在中国で財務を担当しています。
通関等の知識がないので初心者でも判る様にお教え下さい。

製品を輸出するのですが、親会社が上海の外高橋の郵船の保税倉庫を借りており、
当社の出荷と中国国外への出荷のタイムラグが生じます。
（注文の都度、中国国外へ出荷しているようなので２−３ヶ月はタイムラグが生じる可能性があります）

ここで問題が生じるのは、当社が出荷（正確には保税区への輸出申告許可日）から９０日以内に、
報関単、核ショウ単を入手して、資金の受取及び増値税の還付申請等をしなければならないのに、
製品が中国国外に出荷していなければ、その分は、報関単及び核ショウ単が入手できないので、
資金の受取及び増値税の還付が出来なくなるのではと心配しております。

物流園区を使えばこれらの不都合はない事は判っているのですが、現在保税区での運用での
対処をお教え下さい。


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案件５回答(2009.2.14)

中国輸出通関・回収手続きに係るご質問への回答

ご質問者の企業は保税区外に在る輸出企業であり、日本親会社の指示により保税区内の倉庫に
輸出貨物を搬入するのだが、実際の貨物輸出時期が2−3ヶ月も遅れるという状況のもと関係機関から
要求される90日以内の輸出代金回収確認（出口収?核?）手続きが完了できない恐れがあるということだと理解します。

核ショウ単の目的は外貨回収漏れや遅れ、及び輸出増値税還付詐取を防止するものですが、
期限の起算日は報関単・核ショウ単に書かれた輸出通関日であり、保税区に搬入した日ではないはずです。
今は保税区に入れただけでは輸出とみなされないからです。物流園区はそうでないことはご理解のとおりです。

なお代金回収の日から30日以内に外貨管理局に核ショウ（消しこみ）手続きしなければならないのはご存知でしょうね。
また代金回収の日から期限内に税務署に増値税還付申請もしなければなりませんね。

もっと詳しいことは親会社が保税区内に借りている倉庫会社か貴社が委託される通関業者にお尋ねになったら
いかがでしょうか？
以上

回答者： 竹下

案件６

DATE ：2009.2.14
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name = H.M氏(再度のお問い合わせ）

今回は回答ありがとうございました。
中国で財務をやっていますが、通関等は素人ですので質問させていただきました。

最後にもう一つだけ教えて下さい。
通関の素人の私にとって、中国の貿易等で推薦参考図書をお教え下さい。

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案件６の回答

H.M 様

下記の通り、ご回答します。

あなたが関西在住であれば、回答者の竹下さんも下記で書いています通り、
桃山学院大学で関心をお持ちの講座を開いています。受講されてはいかがですか？

回答者は多忙で不在が多く、回答に時間が掛るケースが多いのですが、今回はラッキーでしたね。
なかなかの頑張り屋さんとお見受けしました。加油！

担当者:林

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中国貿易実務の参考書としては下記を推薦します。

１）日本国際貿易促進協会　「日中貿易必携2008年版」、
「日中貿易必携」2009年版出てました。AMZONで新品・中古が5757円からありました。

２）JETRO上海センター　「新任中国現地管理者ハンドブック」2007年改定　非売品

３）JETRO上海センター　「中国ビジネストラブル事例ハンドブック」2004年初版　非売品

４）謝国我　華東理工大学出版社　「海関報関実務（第三版）」2004年　26.20元


１）はAMAZONで購入可。２）３）はJETRO上海センターでもらえる。
４）は中国語ですから読むのは無理かも？

なお回答者は桃山学院大学院で「中国貿易・投資の実務」の授業をしております。
以上

回答者：竹下

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H.M氏からのメール（2009.2.16）

度々回答ありがとうございました。
ちなみに、○○省○○市に在住しております。

今の入手し易さから言えば（１年に１，２回位しか日本に帰りませんので）、
４）かもしれません。

中国語はあまりできませんが（通算２年位中国にいますがなかなか上達しません）、
一応通訳（但し学卒の新人なので貿易用語はあまり知らないと思いますが）がいます。

案件７

DATE ：2009/3/10
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name = H.M氏

前回も回答を頂きました。Mです。

前回ご紹介頂いた
謝国我　華東理工大学出版社　「海関報関実務（第四版）」２００８年　３２元を入手しました。
ペラペラと見るだけでなかなかじっくりとは読めませんがありがとうございました。

今回は、増値税の事について、お教え下さい。

�@中国国内だけで考えれば、日本の消費税と同様に考えれば良いと思うのですが？
つまり、製造業で考えれば、
原材料等を購入時に１７％の増値税を支払い、製品の売却時に１７％の増値税を受取り、
毎月差し引きして受取りが多い場合だけ、国税局へその差額を支払、支払いが多い場合は、
単に翌月に繰り越す？

←もし、この理解も間違えておりましたら、お教え下さい。

�A中国から海外に製品を輸出する場合、増値税の還付が出来る？
材料を保税で輸入している場合と一般貿易で輸入している場合は違うのですか？
そのあたりから初心者でも判る様にお教え下さい。

今、問題に直面しているのは、当社の販売する製品（具体的にはプリンターの＊＊＊）
の還付率がゼロだから？、みなし国内販売貨物に対する課税に該当し、
その処理をしなければならないのですが。全くよく判りません。
このあたりの事も宜しくお願いします。

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H.M氏からの追加問い合わせ(2009.3.11)

昨日の追加ですが、宜しくお願いします。

「輸出貨物の税還付（免除）の若干の問題に関する通知」（国税発「２００５」１０２号）によれば、
以下の貨物は、別途規定するものを除き、国内販売貨物とみなして売上税額を計上しあるいは増値税を徴収する。

１． 国家が増値税を還付しないと明確に規定している貨物

�@まずこの規定（国税発「２００５」１０２号）が有効なのか

�Aさらに、当社が海外へ輸出している***がこの規定の１項に該当し、
　 みなし国内販売貨物に対する課税の適用を受けるのか

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案件７回答(2009.3.21)

H.M　様

「中国貿易お助け寺」の林と申します。
本業の方がばたばたして、ご回答遅くなりました。

3月１０日、１１日の２回のお問い合わせに下記の通りご返事いたします。

H.Mさんに対する回答：

１、3/10発信分：

�@増値税の原則：ご理解は正しいです。

即ち原材料等購入時に支払った当期仕入税額と製品を販売した時に受け取った（預かった）
当期売上税額とを比べ、差し引きして受け取りが多い場合その差額を国税局に支払い、
支払いの方が多い場合は次期に繰り越されて売上から控除される。
日本の消費税のような超過額の還付制度は輸出の場合を除き、中国増値税法にはない。
　
�A輸出に係る増値税還付問題：全人大が制定した増値税法では輸出は０％税率適用と規定しているので、
上記の通り仕入税額の還付が認められているのですが、中国政府の政策（通知）により、
17%全額を還付するとはしておらず（例えば品目により13％）、差額4%は企業の負担となっている。
還付率の引き下げ・引き上げの変更はしばしば且つ突然に行われるので良く注意すること。
またお尋ねの材料を保税で輸入している場合（来料加工と言う）は、輸入時の原材料に対する
増値税・関税を取らない代わりに、輸出時の製品に対しても還付しない（不徴不退と言う）。
製品を構成する原材料以外の付属品の国内仕入税額についても返さない。
一方、一般貿易で原材料を輸入し、製品を輸出する場合（進料加工と言う）は、
国内仕入の付属品も含めて還付申請が出来る（免抵退と言う）。

２、3/11発信分：　

国税発[2005]102号という文件は国家税務総局のHPにある税収法規庫で見当たらない。
しかし同じ表題<<国家税務総局関於出口貨物退（免）税若干問題的通知 >>の文件は度々出されている、
例えば国税発[2006]102号、ので既に取り消され、別の通知に取って代わられているのか不明です。
貴社が輸出している***が規定に該当しているがどうかも分かりません。
よって開発区の管理委員会の税務責任者か、市の国税局担当者に具体的にお問い合わせることをお勧めします。またはその前に上海ジェトロの相談室で専門家にお聞きになられたらどうですか？　 以上　

(回答者）竹下