★‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥★
      ♪              
     鏡             〜 餅はやっぱり餅屋 〜
      0000                林  餅 店
     000も000                             
    000000                   ☆Magagine ID:0000020289
    0000000000         ☆2000/1/30号 (不定期)
    000000ち000000        ☆Vol.3
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 ★「餅はやっぱり餅屋」は、お餅好きのあなたにお送りするる餅だよりです。
  登録された方にご送付しています。


★★‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ご挨拶‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥★★

  「林 餅店」と申します。
 お餅のことは、「何でもござれ」の、お店を、目指しています。
  各地の珍しいお餅に関する情報、四季折々のお餅便りなど、皆さんからの
  お便りをいただきながら、福井のニュースとともに発信していきたいと
  思っております。今後ともお引き立てのほど、よろしくお願い申し上げます。


★★★‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥菜単<メニュー>‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥★★★

 ★お知らせ  :プレゼント企画を今月より再開しました。
                  ドメインを取得しました。
         ホームページも独自に開設しました。
         

 ★季節のお餅 :寒餅


 ★お餅豆知識 :力餅・転ばせ餅
         餅はダイコンおろしと食べよ
         モチ米とウルチ米
         ぼたもちとおはぎは、どこが違う?



★★★★‥‥‥‥‥‥‥‥‥お知らせ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥★★★★
 
 ★プレゼント企画:今月は「赤飯まんじゅう5ヶセット」です。
          女性の方に特に人気があります。
          お赤飯をまんじゅうの皮で包んでいます。
          おまんじゅうの皮は少し甘さがあります。
          中に塩味のきいた、煎りゴマが入った
          お赤飯が包まれています。
          一度味わって下さい。お気に入りになります。 
     
   詳しくは当店のHPのプレゼント企画をクリックして下さい。

 ★ドメインを取得しました。
  fukumochi.com でこの度ドメインを取得しました。
  メールアドレスは下記になります。
  info@fukumochi.com

 ★当店のホームページが下記のURLに変わります:
  
  http://www.fukumochi.com
   
    福井商工会議所主催の「サイバーモールふくい」にも加盟しています。
  従来の下記URLでも当店のホームページをご覧いただけます。

  http://www.cyber.fcci.or.jp/mcohi/index.html


★★★★★‥‥‥‥‥‥‥‥季節の餅‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥★★★★★

 ★寒餅
  1月6日に小寒に入り、21日に大寒入りしました。この時期の水は腐ら
  ないと昔から言われてきました。この寒の水を使って作る餅を寒餅と称し
  ています。

  当店は今「かき餅」の製造を行っています。
  
  ●かき餅...
  大豆、丹波黒豆、ゴマ、えび、青のり、こんぶ等を混ぜて、塩味を効かせ
  て餅をつきあげます。
    搗き上げた餅を餅箱の中で厚さ約4cm程度に平らに伸します。
  1,2日経ってから、四ツ割にして、長さ約8cm、幅4cm、厚み5mm
  程度に切りそろえます。

  昔はこのかき餅を稲わらで編んでつるし、4月中旬〜下旬頃までかけて、
  乾燥させていました。
  お客様からご注文いただいた場合は、わらが手に入らなくなりましたので、
  ビニールの紐で編んでお届けしています。
  
  この編む作業がなかなか手間がかかりますので、金網上にかき餅を並べて、
  4月末頃まで乾燥させます。風が通る所での乾燥はかき餅が割れる原因に
  なりますので、暖房のない寒い、風の通らないところで乾燥させます。

  現在切り揃えて、乾燥作業に入っていますが、5月に入れば販売可能とな
  ります。各種類混ぜて約400gの量で、乾燥剤を入れ密封した袋詰めに
  して、1袋1,000円で2月に入ってから、予約販売の予定です。
  2月に入ればホームページに「かき餅」を取り上げます。

  焼いてよし、油で揚げてよし、焼きたて、揚げたてを食べると止まらなく
  なります。私共夫婦も歯が悪くなってきましたので、中に芯が残る焼き方、
  揚げ方はしなくなりましたが、歯の丈夫な方には多少かき餅の中に芯が残
  る焼き方、揚げ方をされて、すぐに食べられると歯に弾力があり、噛んで
  いくと、こおばしさが口じゅうに広がります。

  ●さくら餅
   今月より桜餅がお目見えしました。
   薄いピンクの色付けをして、さくら葉でお餅を包み、お餅にはこし餡が
   包まれています。さくら葉の香りがほのかにただよいます。
   食べられる前に、目で季節を感じていただけます。

    ●元気の出るお餅
   店頭売りを始めています。ぼつぼつ人気が出てきました。
   焼いたお餅を醤油ベースのタレに漬け、田舎味噌で味を調えて、チーズ
   をそえて海苔で巻いています。
   電子レンジで約40秒ほどあたためてから、食べていただくとお餅に
   味噌、チーズがからまってなかなかのものです。

   お味噌は当店がリンクを貼っています「米五」さんの田舎味噌を使って
   います。


 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥


                「寒餅」

   暦の冬至が過ぎますと年が改まり、小寒、大寒と年中で餅が一番うまい
  季節となります。

    伸び強き餅 冬山にかこまれて 欣一  

   「寒の入り」は、「冬至」後、十五日経(た)った一月五、六日の「小寒」
  に始まり、「小寒」から数えて十五日後の一月二十、二十一日頃からが  
  「大寒」ということになります。これが「節分」(二月三、四日)まで続き、
  この一ヶ月間が「寒の内」で、「立春」(二月四、五日)で「寒明け」とな
  ります。昔からの暦の季節は、実際の寒暖とずれたものが多いとされていま 
  すが、小寒、大寒の頃は、文字通り寒さをよくいい表した時季とされ、こと
  に、大寒から立春に向かう頃は、寒さの峠でもあります。
   
   「寒の入り」から数えて九日目は、昔から「寒九」といい、冴え返る「寒
  九の水」は、「寒餅」の水としては勿論、服薬にも佳いとされています。

   ともあれ、「寒の内」に搗いた餅は、味は上々で、しかも黴(かび)が付か
   ないということで農村はもとより、各家庭でも「寒餅」は大事な食べ物
   でした。

   昭和三十年代の頃までは「旧正月」といって、陰暦の正月、略して「旧正」
  に、新正月と同じように飾餅、雑煮を祝う家が多く、「寒餅」と合わせて、
  かなりの注文がありました。

       水餅の水深くなるばかりかな  青畝  
   
   元禄期の『本朝食鑑』によりますと、餅の保存法として「寒水に浸して磁
  壺に収蔵し、水を易え、夏月取り出して煮食す」とあり、かなりの昔から
  「水餅」が重宝されていたようです。現在でも固くなった餅の再生法として、
  「水餅」にして、オーブントースターで焼くなり、揚げたり、おもちピザ、
  スープもち等々、多様な食べ方をお楽しみ下さい。

       寒餅のとどきて雪となりにけり  万太郎

   近年、流通の迅速化や、「脱酸素剤」入りのパッケージが増え、「寒餅」の
  主座を占めます「越前斗棒餅」(切って食べるなまこ状の餅)が、生産地の
  福井から全国津々浦々に、「寒中見舞い」の逸品として好評を得ております。

   「越前斗棒餅」は、昼と夜の寒暖の差の激しい奥越前産糯米「カグラ餅」を
  主原料に、おいしい水で搗き、品数の多さでも自慢の餅です。

   大豆餅 豌豆(えんどう)餅 蓬餅 海老餅 黒砂糖餅 昆布餅 胡麻餅
   海苔餅 玄(くろ)豆餅 
   餅と相性の良い素材は、山や海や畠で穫れたポピュラーな物ですが、餅との
  コンビネーションで、それぞれに個性を発揮して、「寒餅は斗棒餅」の名声を
  高めてくれています。
   さらに、栃餅、粟餅、黍(きび)餅、草団子等の貴重な餅たちも、斗棒餅の
  懐かしい味として賞味されています。

   前青く(蓬餅)左は赤よ(海老餅)向う白(豌豆餅)右は黒なり(玄豆餅)
   (くろまめ)中に黄を盛る(粟餅) ー 江戸鹿子 ー 貞享四年 ー

   多様な味もさることながら、斗棒餅の世界はまた、多彩な色目の世界でも
  あるようです。

   さて、餅や強飯(こわめし)には不可思議な霊力が宿っている食事として
  信じられてきました。ことに、餅は力餅としての信仰的なまでの信頼があり、
  ある資料によりますと、秋田の一農家(七人家族)の戦前一年間の餅搗回数
  が三十七回とあり、糯米(もちごめ)総量が二石三斗(三四五キロ)、俵に
  して年間五俵三斗と、餅と農家の生活の関わりの深さを示しています。

   こうした日本人の魂の原点ともいえます餅の中でも、厳しい季節、素朴な
  形状としての「斗棒餅」(とぼもち)には、三風:
   風土 産地や穫れた土地の香り。
   風味 素材特有の持ち味。
   風景 完成したものの景色。
  が絶妙にからみ合い、独自の風格を持っているものと思います。

   東の角餅、西の丸餅と日本列島を東西に分けている分水嶺は、知多半島と
  能登半島を結んだ線といわれているようですが、この「斗棒餅」の形は、
  ほぼ全国的に知られた形状のようであり、ただ、名称としては「海鼠」に似 
  ているところから「なまこ餅」が一般的と思われますが、全国の皆さん、
  いかがでしょうか。

     寒餅の黴(かび)うつくしく水の中  南畦

   「寒の内」に搗いた餅は、かびを生じないということで、貯蔵用にしたり、
   かき餅に作ったりしますが、なんといっても、黴と餅の因縁は深いようです。
  
    かって、国立予防衛生研究食品衛生部長の粟飯原(あいばら)景昭氏は、
   「日刊福井」に、もちのカビは、その家の生活環境のバロメーターであり、
   「心を痛める必要はないけれど、心を配る必要はある。」と談話を発表さ
   れています。

    要旨をまとめてみますと、

    1.もちに生えるカビは、普通の家庭環境の中で最もありふれたアオカビ
      がほとんどで、ただ、アオカビの毒性を証明した研究者は現在までに
      一人もいない。

    2.仮にカビ毒があるとしても、発熱、下痢などの症状を起こすのは、
      例えば、カビの塊のようなモチをいくつも食べた場合であり、昔か
      らの言い伝えである「もちのカビは毒にならない」は間違っていな
      いように思う。

    3.酒やみその醸造に利用されるなどカビは昔から生活に取り入れられ
      てきた。どんな家にもカビがいる。全くカビのいない家があったら
      おかしい。

    4.カビは、空気(酸素)、水分、温度の三つの条件が整えば容易に発
      生する。ほこりが多く、通風が悪く、暖房完備の家がカビの生える
      好環境となる訳だ。

    5.カビを除くためには、こまめに掃除するしかない。電気掃除機だけ
      では、カビの胞子は微小でスクリーンにかからず、逆に、カビをま
      き散らす。ほこりと一緒にふきとるのが、カビに対しての効果的な
      掃除方法。

    「心を痛める必要はないけれど、心を配る必要がある」。再度、申し上
   げたいと思います。

    さて、ミレニアムの二000年。同じミレニアムの一000年に近い
   九九六年(長徳二年)、紫式部は越前国府に来遊し、降りしきる「いとむ
   つかしき雪」に都恋しの思いをつのらせました。

    それから千年。本来、雪となるべき天からの贈りものは雨となり、地球
   温暖化はまがうべくもありません。私のスクラップ記事の中に「寒の雨」
   という小さなコラムがあります。岡山県の四八歳の女性の方の感想ですが、
   「私の祖母が子供の頃に、よく「寒ひと粒、土用千粒」と言って、寒中の
   雨をきらったものである。寒中に雨が降ると、夏の土用に、その千倍も
   降って寒い夏になり、稲が実らないと心配をする・・・」。無論、天候で
   すから千年の昔といえど、寒に雨が降ることも稀にはあったことと思いま
   すが、私の子供の頃(昭和二十年代)には、冬の情景は雨ではなくて、雪、
   雪、そして雪であった訳です。

 参考文献:角川版 「図説俳句大歳記」冬
      阪本寧男著 モチの文化誌

 寄稿者:

  渡辺 佳男氏
 あめこ 店主
 福井県武生市国府1−6−5
 TEL(0778)22-1272
 FAX(0778)22-1272



★★★★★★★‥‥‥‥‥‥‥‥お餅豆知識‥‥‥‥‥‥‥‥‥★★★★★★★


 ★力餅・転ばせ餅
  子供の初誕生には、一生食いはぐれがないようにと「一升餅」を搗(つ)い
  て贈ります。そしてこの餅を「力餅」といって、子供が力強く育つようにと
  祝います。
  しかし、あまり成長が早く、よちよち歩きが早過ぎると、子供に1升餅を背
  負わせ、わざと転ばせます。速く歩き過ぎる子は家に落ち着かないからとい
  い、その餅を「転ばせ餅」といいました。

 ★餅はダイコンおろしと食べよ
  つきたてのあつあつのお餅に、ダイコンおろしをかけて食べる辛み餅は、
  また格別です。
  「餅のつかえにダイコンおろし汁」という言葉もあるうように、お餅に
  ダイコンおろしは、相性のいい組み合わせです。ダイコンに含まれている
  ジアスターゼという糖質を分解する酵素が餅の消化を助けてくれます。

 ★モチ米とウルチ米
  米にはモチ米とウルチ米があります。完熟乾燥すると不透明な乳白色になる
  るのがモチ米で、ウルチ米は全粒半透明になります。
  モチ米にはアミロペクチンという高分子の澱粉が含まれ、これを蒸すと
  「おこわ」と呼ぶようにシコシコと米粒は硬いが、臼に移して杵で搗くと
  モチの高い粘着性が出ます。うるち米にはアミロースというまったく違った
  澱粉があり、これは私たちが毎日食べているご飯で、炊くとやわらかく歯ざ 
  わりは軽い。しかしつぶすと、団子にはなるが餅のようには粘らない。

 ★ぼたもちとおはぎは、どこが違う?
  ぼたもちやおはぎといえば、昔はお彼岸に家でつくって、仏壇にお供えした
  り、近所に配ったものです。でも、いまはそのつくり方を知っている若い人
  は少なくなりました。
  つくり方ですが、うるち米ともち米を混ぜて炊き、粒が残る程度に軽くつい
  て丸め、周りにあんこやきな粉まぶすだけのいたって簡単なもの。
  
  ところで、ぼたもちもおはぎも同じもののようですが、どこが違うのでしょ
  う。これにはいくつか説があって、春に咲くボタンの花にちなんで、春の
  彼岸に食べるのをぼたもち、秋に咲くハギにちなんで、秋の彼岸に食べるの
  をおはぎといったというもの。
  もうひとつは、周りをあんこで包んだものをぼたもちといい、きな粉をまぶ 
  したものをおはぎというという説。
  それ以外にも、こしあんをおはぎ、粒あんをぼたもちと呼ぶ地方もあります。
  一般には、春がぼたもちで、秋がおはぎと呼ばれているようです。

参考文献:「和風と工夫」 増原 良彦著
     「日本の菓子」 加盟千歩子著
     

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このメールマガジンは、インターネットの本屋さん『まぐまぐ』を利用して
発行しています。( http://www.mag2.com/ )
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