★‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥★
      ♪              
     鏡             〜 餅はやっぱり餅屋 〜
      0000                林  餅 店
     000も000                             
    000000                   ☆Magagine ID:0000020289
    0000000000         ☆2000/5/2号 (不定期)
    000000ち000000        ☆Vol.5

★‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥★

 ★「餅はやっぱり餅屋」は、お餅好きのあなたにお送りするお餅だよりです。
  登録された方にご送付しています。


★★‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ご挨拶‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥★★

  「林 餅店」と申します。
 お餅のことは、「何でもござれ」の、お店を、目指しています。
  各地の珍しいお餅に関する情報、四季折々のお餅便りなど、皆さんからの
  お便りをいただきながら、福井のニュースとともに発信していきたいと
  思っております。今後ともお引き立てのほど、よろしくお願い申し上げます。


★★★‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥菜単<メニュー>‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥★★★


 ★お知らせ  :★ プレゼント企画
                     プレゼント商品:赤飯まんじゅう5ヶセット
           5名様にプレゼント
           
                 ★ 赤飯まんじゅう

         ★ 越前おろし餅
 

 ★皆様へのお願い: お餅に関することなら、何でも結構です。
           お便りお寄せいただけませんか?
           当メールマガジンに「お客様の声」コーナー
           を設置したいと思っています。
           

 ★季節のお餅 :★ 端午の節句餅

           ★かしわ餅
           ★ちまき         

         ★ 渡辺 佳男氏の寄稿文

 
 ★「お客様の声」コーナー 

 ★お餅豆知識 :★かしわ餅 


★★★★‥‥‥‥‥‥‥‥‥お知らせ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥★★★★
 
 ★プレゼント企画: 今月は「赤飯まんじゅう5ヶセット」です。
           女性の方に特に人気があります。
           お赤飯をまんじゅうの皮で包んでいます。
           おまんじゅうの皮は少し甘さがあります。
           中に塩味のきいた、煎りゴマが入った
           お赤飯が包まれています。
           一度味わって下さい。お気に入りになります。 
     
   詳しくは当店のHPのプレゼント企画をクリックして下さい。

   http://www.fukumochi.com/present/present.htm

 ★ 赤飯まんじゅう: お子様のご入学、ご結婚等の慶事のお祝い、内祝い
            に「お赤飯まんじゅう」をお使いいただく方が多く
            なりました。

            お万寿と思うと
            すぐに甘いと考える方が多いと思いますが、中味が
            塩味・ごま風味のお赤飯、お祝いにもらわれた方が
            めずらしいこともありますが、「おいしかった」と
            ご来店されます。

            お祝いに何を使おうかとお悩みの方には、
            是非ご利用下さい。お勧めいたします。

    詳しくは当店のHPをご覧下さい。

    http://www.fukumochi.com/manju/sekiman.htm

 ★ 越前おろし餅          
 
   福井地方では、お正月餅をついて、一番先に食べるのが、
   この「越前おろし餅」
   お餅に、大根おろし、きざみねぎをいれ、醤油をかけて混ぜ、この上に
   花かつおをのせて食べます。お餅好きの方にはこたえられない味です。
        
   福井の越前おろしそばも有名になってきましたが、おろし餅は隠れた
   福井の名物です。いろいろテストを繰り返して、つきたてのお餅の柔ら
   かさの、8〜9割程度まで、柔らかさが戻る冷凍方法が判りましたので、
   今回発売に踏み切りました。

   1セットお餅が15切れ、おろし大根、きざみねぎ、醤油をセットにし
   ています。1セット1,700円です。
   大根おろし、きざみねぎ、花かつお、醤油が要らない場合1,600円
   になります。できれば、大根おろしはご自分でおろし立てを作りますと、
   よりおいしく味わえます。発送は冷凍便にてお送りします。
   2時間程度の自然解凍後、薬味をかけてお召し上がり下さい。

 ★ 皆様へのお願い:

   「餅屋はやっぱり餅屋」のメールマガジンにお餅に関することを何でも
   結構です。寄稿下さい。今回より設置しました「お客様の声」コーナーで
   取り上げさせていただきます。
   当メールマガジンに取り上げさせていただいた方には粗品を差し上げます。

   メール先:info@fukumochi.com

 ★「お客様の声」コーナー

  こんにちわ(^_^)
  赤飯万頭届きました。ありがとうございます。
  ワクワクしながら箱を開けて夕食前にもかかわらず、2個も食べてしまいました。
  外皮はほのかな甘味があり、赤飯でも意外と合うものだなと初めての味に
  驚きです。こしあんが少しはいっていてもおいしいかなと思ったけど、
  どうでしょう? 

  わが家は夫婦そろって赤飯大好き人なので、最高においしくいただきましたよ。
  さいしょは「赤飯まんじゅうとはなんぞや」と思っていましたが、まさに赤飯
  まんじゅう!ですね。小腹がすいた時なんかもってこいですね。うちは朝食と
  していただきました。甘くないからいつでも食べられます。

  お友達にもすすめます。若い人にも赤飯好きは多いので。
  


★★★★★‥‥‥‥‥‥‥‥季節の餅‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥★★★★★

 ★端午の節句餅

  ★かしわ餅

   3種類の餡をご用意しました。

   白みそあん・・・お餅を紅色にして、中に白味噌あんを包みました。
           白味噌あんは甘みをおさえています。

   つぶあん・・・・お餅は今年取れたよもぎを入れて、緑色にしました。
           中につぶあんをいれてあります。
           新草のいい香りがします。

   こしあん・・・・お餅は白色、中をこしあんにしました。

   柏の葉の香りが季節を感じさせます。 

  ★ちまき

   昔ながらのちまきの味です。お餅には砂糖を加えていません。
   笹の香りがするお餅を、黄粉を付けてお召し上がり下さい。
   昔ながらの食べ方です。
   甘いのがお好きな方は、きなこにお砂糖を入れて、また
   お醤油味がお好きな方は、醤油につけてお召し上がり下さい。

   5本の(粽)ちまきを1束にしてあります。
  
 詳しくは下記URLでご覧下さい。

 http://www.fukumochi.com/sekku/tango.htm

‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥
 
 ★節供は大事な儀式

   人生は「たらい」から「たらい」まで、―という慣用句があります。
  「誕生」から「納棺」までが人間の一生という言葉を、盥に置き換えた言葉
  です。さらに、人の一生を単的に表現すれば、「冠婚葬祭」ということにな
  ります。
  民族学の宮田 登著「冠婚葬祭」によりますと、
 
  ○冠―人がこの世に生をうけて一人前になったしるしとして、
     頭部にかぶる冠のこと、男性の場合、頭に冠、つまり
     烏帽子をかぶり、女性の場合は振り袖の晴れ着をきて
     出席する公的な儀式。
 
  ○婚―男と女の関係が一段階に達したときで、つまり両性が
     合体して家族をつくるために公的に認めてもらう儀式。

  ○葬―本来、「喪」の字が使われていたが、死者の霊魂がこ
     の世に再び戻って、生まれかわることを目的とする儀式。

  ○祭―神霊を迎え祀る意味であり、この場合は葬のあと死霊
     を怨霊化させないように、丁重な供養を行うこと。
     死霊の祖霊化という目的のために、祖先祭祀の儀式。

  日頃、何となく「冠婚葬祭」に関わっておりますが改めて考えてみますと、
  人生の節目の儀式と、日常の暮らし、いわゆる「ハレとケ」の大事な要素
  を何となく見過ごしていることに気がつきます。そうした意味で、節供の
  中でも、三月の「雛の節供」と双璧をなす「端午の節供」は、男の子の
  幼児体験という意味でも、重要な年中行事です。

  前出の「冠婚葬祭」より引用します。

  生児にとっては、全てがはじめての経験であるが、それぞれの行事には
  周囲の大人たちがいろいろと心配りをした。男の子だと、はじめての端午
  の節句、女の子だとやはり三月三日の雛祭りが初節句のお祝いになる。
  大きな鯉のぼりや武者人形などは、いずれも母方の実家から贈られるのが、
  古風なやり方であった。(中略)いずれにせよ、生まれたばかりの生児が
  社会的に公認を受ける必要があり、とくに幼年期からはやがて子ども仲間
  に加わるための顔見世の意味があった。

  少し長くなりましたが、生まれた子供が近隣社会に認知されるための儀式
  として、二つの節供は大事な儀式であることがわかります。


  ★「端午の節供」

  弥生三月の「雛まつり」が女の子の節供に対して、皐月五月の節供は、鎧、
  兜、鍾馗(しょうき)、武者人形、鯉のぼり等の道具立てから見ても、
  元気な男の子のための野性味ゆたかな節供です。

   百瀬の滝を登りなば、
     忽ち竜になりぬべき、
       わが身に似よや男子と、
         空に踊るや鯉のぼり。

  文部省唱歌「鯉のぼり」の三番は、五月の空に泳ぐ鯉のぼりの豪快な姿が、
  男の子のすこやかな成長を願う親心として謳われてれています。

  しかし、「端午の節供」と称される五月の節供のルーツを探れば、以外と
  男の子の節供ではなくて、女の日ということになります。

  角川書店刊の「年中行事むかしむかし」をひもといてみますと、次の記事
  に行きあたります。

 「五月五日は女の節供」
 旧暦では五月から夏になる。農村では田植えがあって、猫の手も借りたいほ
 どいそがしくなる。その田植えがはじまる前の晩。太郎次の家では女たち
 だけを家に残して、男どもはみんな外に追い出された。田植えは女の一番大
 切な仕事であった。そこで、苗をとる前の晩は屋根にはショウブをのせて邪
 気をはらい、男っ気を家から一掃して、精進の一夜を過ごす。

 このように、農耕儀礼に端を発しての節供でありますが、三月三日の上巳の
 節供が、田の神が里に降りられて、田起こしが始まり、やがて、陰暦五月に
 なり、農村での晴れの行事でもある田植えとなる訳です。
 ことに、長雨と暑気の頃ですから、田の神を迎え悪疫をはらうための様々な
 民俗行事が日本列島をかけめぐることになります。

   さうぶ湯やさうぶ寄くる乳のあたり 白雄

 今では、宵節供に屋根に梯子を掛け、菖蒲と蓬(よもぎ)を藁で結わえた束
 を軒にさした行事はすたりましたが、私たちの子供の頃は大事な習俗でした。
 端午の節句は、「菖蒲の節供」ともいわれ、菖蒲湯などは今に残っています
 が、菖蒲の鉢巻きに、長い葉を持ってのチャンバラなど懐かしい思い出です。

 さて、「子供の日」として五月五日が「国民の祝日に関する法律」によって
 認知され(昭和二十三年)てから五十二年が経過しました。昭和六年生まれ
 の私にとって、満州事変から始まる十五年にわたる「小国民」時代を経験し
 た人間にとって、平和な時代に生まれた「子供の日」の、何とまばゆかった
 ことか、想像に余ります。

 本来、「女の節供」であった五月五日が、武者人形を飾ったり、鯉のぼりを
 立てたりする現在の「端午の節供」に変化するまでには、かなりの歳月を要
 します。しかし、「歳時の博物誌」には、
 ○大宝元年(七0一)走馬(はしりうま)(競馬)
 ○平安末期「年中行事絵巻「飛礫」(つぶて)(石投げ)
 ○「園太暦」(えんたいりゃく)(一三五五)菖蒲甲(かぶと)を着し合戦
 等々の勇壮な宮廷行事が散見し、先述しました。"女の家”と、併行して、
 男子の節供としての 行事も広く催されたようです。
 
 そうした「端午の節供」の原形が一般化して、広く庶民に裾野を広げるのは
 江戸時代の初期とされています。下山 弘著「川柳江戸の四季」に、冬至の
 颯爽(さっそう)とした風景が見えてきます。

   御曲輪(おくるわ)の松を見越しの幟(のぼり)かな 存義
 
   武家は更なり、町家に至る迄、七歳以下の
   男子ある家には、戸外に幟を立て、兜、人
   形等飾る。又、座敷のぼりと号して屋中へ
   かざるは、近世の簡易也。紙にて鯉の形を
   つくり、竹の先につけて、幟と共に立てる
   事、是も近世のならはし也。(中略)初生
   の男子ある家には、初の節句とて、別して
   祝ふ。(東都歳時記)

 初節供に、里方より人形が届けられますが、ことに北陸地方では、富山、
  石川、福井と地域によって多少の違いはありますが、近所、親戚へ配る
 「節句餅」を婚家へ届けます。この習俗は「雛の節供」と同じですが、
 「端午の節供」の餅は、芽を出した餅草を使って白い餅と二色ということ
 になります。

   粽(ちまき)結う片手にはさむ額髪(ひたいがみ)  芭蕉

 何といっても「端午の節供」の主役は「粽」(ちまき)ということになり
 ます。「日本歳時記」(貝原益軒)ー八坂書房刊ーの巻の四、(五月)に、
 次の記事があります。

  沐浴。粽を製すべし。餌(だんご)粽を製するには、もちよねを用ひず、
  粳米(うるちよね)きはめて白くし、細末して、沸湯にてこね作り、又
    沸湯にてにる。又うるち米と、もち米等分にして、水にて和し沸湯
  にてもよし。(5月四日)
 さらに、
  (五月五日)今日粽をくらひ、菖蒲酒をすゝむ。且今日より麻の衫衣を
  着て、八月晦日に至る。

 今年の陰暦五月五日は、ほゞ一ヶ月遅れの六月六日ですから、粽を包む笹
 の葉も成長し、気候も”麻のかたびら”が似合う頃に合致します。

   雨を帯びて麗しの粽到来す 紅葉

 五月の最初の午(うま)の日にちなんで端午とよび、陽数の五の数字が重
 なる五月五日を節供に選んだのは、三月の節供と同じです。さらに、粽に
 ついては、「楚の詩人で武将の屈原が泪羅(べきら)に身を投じて死んだ。
 その怨霊を鎮めるために粽をつくって供えた」中国の故事に習って今日に
 至っています。

   柏餅大き鉢もて十あまり 秋桜子

 うるち米の粉をこねて蒸籠(せいろ)でむし、臼で軽くついた中にあんこ
 を入れて、もう一度むし上げて、大きな柏の葉で包んだ柏餅。

 青葉、若葉の新緑萌(も)える皐月「端午の節供」の頃は、まさに薫り豊
 かな季節。節供の舞台に登場する伝統の餅菓子は、そうした自然の恵みを
 搗き混み、さらには衣裳となし、人々に喜びを与えてくれます。
 
 「ほととぎす来鳴く五月の安夜女貝佐余母疑蘰(あやめぐさよもぎ)・・
 ・」と歌う萬葉の歌人、大伴家持。ヨモギの卓効についてはいわでもがな。
 味と香りは無論ですが悪い病気にかからない邪気払いの効果があるようです。
 さらに、柏、椿、笹、桜、柿などの木の葉類は、餅との相性の良さとともに、
 やはり、萬葉集を彩る有間皇子の

   家にあれば笥(け)に盛る飯(いい)を草枕
      旅にしあれば椎の葉に盛る

 の歌のように、食器や、菓子器として使用されたからという説があります。


 参考文献
  中公新書 廣野卓著  「食の万葉集」
  朝日選書 湯浅浩史著 「植物と行事」
  平凡社刊 五十嵐謙吉著「歳時の博物誌」
  角川版  「図説 俳句大歳時記夏」


 寄稿者:

  渡辺 佳男氏
 あめこ 店主
 福井県武生市国府1−6−5
 TEL(0778)22-1272
 FAX(0778)22-1272


  訃報のお知らせ:
 渡辺様のご母堂様が3月27日にお亡くなりになりました。
 96歳でした。ご冥福を心から、お祈りいたします。

     

★★★★★★★‥‥‥‥‥‥‥‥お餅豆知識‥‥‥‥‥‥‥‥‥★★★★★★★


 ★かしわ餅について:
  
  かしわ餅を食べられる時、お餅が柏の葉にくっついていませんでしたか?
  お箸を水に濡らして、葉とお餅の間にお箸を入れていくと、簡単に取れます。



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発行しています。( http://www.mag2.com/ )
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★★★ 次号発行予定:6月初旬に「お餅の効用」を取り上げます。  ★★★
          
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